最近、シンデレラ城の登記がツイッターで話題になったようです(こちら)。
「シンデレラ城」「登記」で検索してみると、もっと以前にも疑問を持った方もいるようですね。
ディズニーランドのシンデレラ城は登記されているか?(2011年7月18日の記事)
ディズニーランドの登記簿、今になってバズってる!(2015年に出版された本の著者の記事)
同じ疑問をもったとしても、その後どんな行動を起こすかで、こんなにも取り上げられ方が違うんですね。
これ自体の解説はほかのサイトにお任せするとして。
この話題を通して、「自分のあたまで考える」ということについて、整理してみました。
1.疑問を持つ
2.調べる
3.知識や経験をもとに、自分なりの解を出す
4.過去に同じことを考えた人がいないか調べる
5.世間に発表する
大人になると、1の「疑問」すら浮かぶ機会が減りますね。
子どもはすぐ、「これってどういうこと?」「なんで?」ですから。
そういった意味では、親は子どもに鍛えられているのかもしれません。
「空気って、風?つかめる?」
「なんでお風呂の中で手をたたいても音がしないの?」
「おトイレに流されたらどうなるの?」
「骨がなかったらどうなる?」
「(動物園で)どうしてこんなに動物がいるの?」
「恐竜の時代って、汽車あった?」
毎日毎日、いろいろな質問をされます。
子ども自身は調べる方法に限りがあるので、一緒に図鑑を見ながら考えたり、パパに聞いたり、携帯で検索したり(一応、最後に!)。
でも、疑問に思ったことに一応の解が出ると、それは気持ちがいいのでしょう。
とても満足げな顔をします。
それが本当の答えではなかったり、ほかにも答えがあったとしても。
わからないことがわからないままだと気持ち悪いのは、大人と一緒ですね。
ひとつわかると、また次の疑問が出てきて、その繰り返し。
そして、3の段階。
自分が積み重ねてきた知識と経験、それに疑問が出た時に調べた新しい知識を組み合わせて自分なりの解が出せるようになります。
そこで出した自分の解は、「自分の中だけ」ではオリジナルです。
だけど実は、最初にもった疑問も、オリジナルだとおもった自分の解も、すでに誰かが考えて発表しているものであることがほとんどです。
冒頭の、シンデレラ城の登記の話題もそう。
今はインターネットでなんでも検索できるので、すぐにわかりますね。
例えば私が仕事でこんなことやったらどうかな?なんて考えていることも、検索すればすでに誰かがやっていたりします。
また、子どもとのかかわり方、スピリチュアルの世界、ビジネスマインドなんかも元をたどれば仏教や他の宗教、哲学の考え方に通じるところがあったり、同じことを別の表現を使って伝えていたり、昔はなかったインターネットなど、別のツールを使っているだけだったり。
本当の意味のオリジナルというのは、そうそう出てくるものではないようです。
そして、4。
過去に同じことを考えた人がいないか調べる。
これが難しいのですが、「ない」ことの証明はできませんよね。
「悪魔の証明」とも言われます。
シンデレラ城の登記の話題も、最初にネットニュースを見た時には
「こんなこと考える人がいるんだ!思ってもみなかったな~」
なんて思いましたが、検索してみれば数年前からブログで問題提起していたり、本を書いておられる方もみえました。
もっと言えば、調べていてもインターネット上にアップしていない人がいることは簡単に想像できます。
最後に、5。
発表の仕方もタイミングも、少し違うだけで世間の印象や受け取り方が全然ちがってきます。
今回はツイッターだったけど、すでに本に書いていた方もいたわけですしね。
この話題であればだれが最初に気づいて調べたかはそれほど重要ではないと思いますが、たとえば新聞記者、小説家、研究者、ミュージシャン、デザイナー、新商品の開発者など、挙げればきりがないけれど、新しいことを世間に広める仕事であればこの5段階の過程を経ているのではないでしょうか。
ここに書いたことは、確かに私のあたまで考え、自分の言葉で文章にしていますが、これだっていろんな本からヒントをもらっているし、それに自分の経験から体感したことを組み合わせているだけ。
同じことを言っている人だって、きっとたくさんいるはずです。
「答え」や「正解」って、絶対どこかにあって、ひとつだと思いがちです。
誰かが教えてくれたらとっても楽。
だけど、自分の知識や経験をもとに自分のあたまで考えて出した答えは、将来また何かを考え、判断、選択をするときの基準になると思うのです。
誰かから与えられた答えは、自分の思考の基準にはならなくて、それに頼っているとブレていくんですよね。
そして、これからはますますクリエイティブな人が評価される時代といわれています。
解を与えられることを待つのではなく、「自分のあたまで考える」「自分で解を導く」ことが、求められていると思っています。
↓ 豊橋動物園のレストランで。
「トリケラトプスは角が3本のはずなのに、これは2本だね、帰って図鑑見てみよう」
息子の恐竜好きのおかげで、ちょっとだけ詳しくなりました^ ^
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