「大人になるみなさんへ〜消費者トラブルと対処法を知ろう」と題して、先日渥美農業高校3年生を対象にお話をさせていただきました。(詳しくはこちらのブログをご覧ください)
2022年4月から成年年齢が引き下げられ、今の高校3年生は19歳で成年になります。
そんな時期に起こりやすい消費者トラブルと対処法などについてのお話。
まだ自分ごととして話を聞くのは難しかったかもしれませんし、きっと普段の生活の中では意識しづらいと思います。
でも、何かあったときに「そういえば…」とちょっとでも思い出してくれたら嬉しいです^^
お話のあとにお願いしたアンケートでいただいたご質問に、こちらでもお答えさせていただきますね!
※わかりやすくするために、ご質問の一部を変更しています。
※参考として掲載したサイトの内容について、当事務所が真正を担保するものではありません。
Q&A
Q1.詐欺とか他にどんな手口でやってきたりするのか
講座内でお話ししたものやお渡ししたパンフレットに掲載されているもののほか、若い方に特に多いのは、架空請求、チケット詐欺、仮想通貨詐欺などでしょうか。
「詐欺 種類」などで検索するとたくさん出てきます。
これからも新たな手口が出てくると思いますので全てを把握することはできませんが、今どんな詐欺があるのかを知ることはとても大切ですね。
Q2.実際に消費者トラブルが起こっている会社
こちらも「詐欺業者 一覧」などで検索すると出てきました。東京の弁護士さんがまとめておられる「詐欺被害救済.com」というサイトも参考になるかもしれません。ただ、架空の会社名を使っていたり、実態のない会社を名乗っている場合もあります。
Q3.成年年齢が20歳から18歳に引き下げられた理由
国際的にも18歳以上を大人として扱うことが主流であること、若い方の自己決定権を尊重し積極的な社会参加を促すため、と言われています。すでに選挙年齢は引下げられ、18歳から投票ができるようになりましたね。(参考:法務省サイト)
Q4.トラブルに巻き込まれないために普段からどんなことに気をつけたら良いか
「よくわからないものは即決しない」ことが1番の防衛策かなと思います。例えばお洋服のショッピングで後悔した経験はありませんか?やっぱり買わなければよかった、別の色にすればよかった、など^^
それと同じで、即決せずにお家に帰ってどうしても欲しかったら購入する、というようなことです。誰かに相談するのも良いですね。
Q5.契約で破産した人の話をもっと知りたかった
破産というと、特殊な人がするものというイメージがあるかもしれません。でもこれまで私が関わってきた依頼者の方はそうでもありません。
最初は生活費や遊興費が少し足りなくて借りてしまったのが、だんだん金銭感覚が麻痺していくのかなと思います。真面目に返済をしていらっしゃった方が多いです。
約束通り返済をしても利息が高すぎて借金が終わらない、返済に充てるために他から借りるということを繰り返すということはよくありました。
また、他人の借金の保証人(借りた人が返せない時に、その人に代わって返さないといけない人)になったことや、事業の失敗などで破産する方もいます。
Q6.借金をしたその後どうなるか
借金をしても約束通りの返済を終えれば問題はありません!
住宅ローン、自動車ローンなど、生活を便利に、豊かにするための借金、事業のための借入など仕事を始めるための借金などいろいろありますね。
どれくらい借りられて、どれくらい返せるのか、よく考えて納得した上で契約をしたいですね。
Q7.クーリングオフについてもっと知りたい
クーリングオフの方法であれば、講座の中で使用したパンフレットを参考にしてみてください。クーリングオフしたい時に迷ったら、消費者ホットライン188(いやや)に電話して相談してみることをお勧めします!
Q9.(司法書士は)どこまでサポートしてくれるか、お金がいくらかかるか
必要に応じて、相手に求めたい内容を文書にすることや、裁判、強制執行(お金の返金)などのサポートができます。
相手がどの段階で応じるか、依頼者の方がどこまでやりたいかで費用は変わってきますが、例えば返金を求めたいなどの文書の作成でしたら3万円(税別)からお受けしています。裁判までやるとどうしても時間と費用がかかってしまいますし、必ず勝てるとも言えません(詐欺の裁判は一般的に難しいと言われています)。また、裁判に勝てたとしても返金してもらえるかどうかは相手次第です。その都度依頼者の方と相談しながら進めることになります。
Q10.妹と成人式をするのは変な感じです
よく気がつきましたね!田原市では成人式は今後も20歳を対象として開催されます。18歳を対象とすると受験や就職活動の時期と重なって参加できない方が増えることが懸念されることが理由とのことです。(参考:田原市サイト)
Q11.2022年4月1日以降、18歳は実名報道されるのか
最近報道発表がありました!18、19歳は引き続き少年法の保護対象とする一方で、「特定少年」と位置付けられます。起訴された場合には実名報道が可能になるとのことです。(参考:NHKニュースサイト)
Q12.詐欺にあった際返金は可能か
不可能ではありませんが、可能性は低いと思います。相手が返金に応じてくれれば良いのですが、応じてくれない場合は裁判手続きが必要です。また、裁判が思い通りに終わっても、相手にお金がなかったら返金はされません。
詐欺をする人たちは、お金が振り込まれたらすぐに出金する、他人名義の口座を利用するなどして足がつかないようにしているので、さらに難しいかもしれません。
Q13.ネットで商品が来なかったら諦めるしかないですか
まずは業者に問い合わせをしましょう!それでも話がうまくできなかったらまずは188(いやや)に電話です!
信頼できるサイトか、インターネット上に連絡先が掲載されている業者か、よく確認をして利用したいですね。
Q14.デート商法での裁判はできるのか
できるかどうかと言われれば、できます!ただし、裁判で相手に勝つためには、証拠を揃える必要があります。相手がお金をだましとろうとしたことを、被害者側が証明しないといけません。デート商法などは特に証拠が残りにくいので難しいケースだとは思います。
Q15.もし逃れられないような契約にあったらどうしたら良いか
とにかく逃げて!と言うしかありません…。ただ、脅されて契約したような場合はその契約が無効だと主張することは可能です。もし身の危険を感じるようなことになったら、迷わず命を優先してください。お金のことはなんとかなりますが、命には変えられません。
そういった場所に行かないように、そういう人と関わらないように、怪しいと思ったら不用意に近づかない意識は大事だと思います。
Q16.来年19歳で成年なので、自分で車を買えると言うことですか?
はい、みなさんは来年2022年4月1日から成年になりますので、自分一人の判断で車を買うことができます。
自分の好きな車を買えるというのは、きっとワクワクすることと思います。お気に入りの車が見つかると良いですね!
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ちなみに、もっと知りたかったことはなんですか?という質問に「司法書士のこと」と書いてくれた生徒さんが何名もいらして、とても嬉しかったです🤗
春からの新生活、親御さんにとっても心配の種は尽きないと思います。
社会のルールをほんの少しでも知っておくことで、自分や大切なひとを守り、新しい環境を楽しめるはずです^^
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